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2011年3月 9日 (水)

どうどうめぐり…『死にゆく妻との旅路』

死にゆく妻との旅路


映画を見ても、原作を読んでも、ちょっと複雑。


末期がんの妻をワゴン車に乗せ、約9ヵ月、272日間、およそ6,000キロ
日本各地をさまよっていた男の手記を映画化。

主演は三浦友和と石田ゆり子。


最後には逮捕されてしまったように、男は保護責任者遺棄致死であったし、
この物語を美化するつもりはありません。

「もう、今すぐ病院に行って〜」
「ああ、なんでそうなっちゃうのよ〜」と、観ながらずっと思ってました。

たしかに、愛する人が末期がんというのは、切なくて哀しい。
時が来た場面では、もう涙するしかありません。

ただ、そんなにまでして愛する人と最期まで一緒にいれたことは、
本人たちはよかったのかもしれないと思い、

きっと2人の間でしかやりとりできない愛があって、

看取り、看取られて、しあわせだったのかもしれない、なんて思いつつ、


いや、奥さんはやはり病院に行くべきだった、と思ったり…。


「わしとひとみの気持ちいうもんがあるやろ……」(原作より)


そう、このお2人の気持ちを考えるとやはり残念でなりません。

何よりひとみさん自身が、
病院を拒み続けたというのが大きかったのでしょうか。

こうしたいろんな思いが、どうどうめぐりになるのです。

ひとみさんにとって病院は、大好きな“オッサン”と離れてしまう場所。
信頼のおける医療者とめぐり会えなかったのかもしれません。

主人公も、金策で走り回って、
疲れ果ててしまったのかもしれません。

早急に必要な医療ソーシャルワーカーの存在


そう考えると、ひとみさんとオッサンと、医療者の間に、ワンクッションが必要でした。

お2人の気持ちを受け止める存在、そして医療との橋渡しをする存在。


第3者が入って、現実的な借金の問題、治療費の問題と、
さらには患者の気持ちを組み、治療の方針も含めた
今後の生き方の提案ができる存在、人、団体……。

やはり、医療ソーシャルワーカー ということになるんでしょうか。

ほかの医療先進国と比べて、もっとも日本が立ち後れている
医療システムの1つかもしれません。


このような人たちが今後増えてくる心配をしてるのは、私だけではないでしょう。
がん難民、といってもいいかもしれません。

経済格差が医療格差を生んでいます。

だからこそ、この映画を観て、夫婦愛の美談だけにはしたくない
という気持ちがあったりします。


実は一番、一気に感動がどんと来たのは最後の最後。
父親の目を覚まさせようとした、娘のある行動でした。


逃避行はもう終わったの。

お母さんはもういないの。

あなたとわたしで生きていくしかないの。

もう気は済んだ? 

そう言っているような叱咤でした。

娘である彼女が、2人の気持ちを感じとってくれる唯一の存在だったのかもしれません。


不器用な主人公を演じられた三浦友和さんは、これまでのスマートなイメージと違って意外性があり、とてもよかったと思います。


主人公の妻、ひとみを演じたのは石田ゆり子さんでした。
難しい演技を要求されていましたと思いますが、熱演です。


そういえば、『おとうと』で、
治療費の払えない、行くあてのない末期患者のための
民間ホスピスを切り盛りする奥さんを演じていたのも、石田さんでした。
何だか奇妙な縁を感じるというか、ますます複雑な思いがして
帰路につきました。

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