『水曜日のエミリア』訳あってご機嫌ななめ…。
ヒューマントラストシネマ有楽町、シネマート新宿ほか
全国順次ロードショー
★★★★
バレリーナでも、オレ様神の恋人でもない
等身大のニューヨークの女性
ナタリー・ポートマンは今年の春から夏公開の映画だけで
『ブラック・スワン』『抱きたいカンケイ』『マイティ・ソー』『メタルヘッド』、
そして、本作と5本の映画に出演していますが、
タイプも、公開規模も、予算もまったく異なる怒濤の出演ラッシュの中でも
別格の『ブラック・スワン』をのぞいたら、もっとも好きな作品になります。
最初は、不倫の末の略奪婚、と聞いて、もしや苦手な分野か?と思ったのですが
見事に裏切られました。
略奪女のレッテルを貼られた弁護士のエミリア。
8歳になる夫の息子ウィリアムとは折り合いが悪く、
だから、週の半分をウィリアムと過ごすために
小学校に彼を迎えに行く水曜日が、ちょっぴりご機嫌ななめというわけなのです。
冒頭は、ものすごく幸せそうな、出産直後の親子の様子から始まります。
(そういえば、ナタリーは実生活でも男の子の母親になりましたね!)
しかし、おしゃれなアパートメントの玄関には真新しいベビーカー。
アイスクリームを食べるウィリアムのあるひと言にブチ切れ。
そう、観ていてまもなく、
エミリアは娘を、わずか生後3日で亡くしたことがわかります。
SIDS 乳幼児突然死症候群。
これは悲しいです。本当に。
自分への罰だと、自責の念にかられてしまうのもわかる気がします。
本当はそうじゃないのに……。
つらいシーンとなるかもしれませんが
SIDSに関心がある方はぜひ。
救われるところがあるかと思います。
「フレンズ」のリサ・クドローがウィリアムの実母役であり、
女医さんでもあり、
エミリアにいろいろといじわるを言ったりするんですが、
結局は、彼女の一言が、エミリアを救ってくれます。
感情を抑えて、職務に徹して。
たいへん印象的な演技でした。
また、エミリアの父親との確執、そしてウィリアムとのうまくかみ合わない愛情が
セントラルパークを背景にして描かれていきます。
この映画のセントラルパークの撮り方、とても好きです。
泣けちゃいます。
時間がたっても、心に温かいものが、じわわっとこみ上げてくる、
珠玉の良作でした。
ナタリー・ポートマンは、製作総指揮もつとめています。
11月2日発売
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「水曜日のエミリア」★★★
ナタリー・ポートマン、スコット・コーエン、
チャーリー・ターハン、ローレン・アンブローズ、
リサ・クドロー主演
ドン・ルース 監督
102分、2011年7月2日公開
2009,アメリカ,日活
(原作:原題:LOVE AND OTHER IMPOSSIBLE PURSUITS )
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不倫、妊娠、略奪婚!
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ただ、内容自体はそんなに過激で下世話なものではなく、“普通の幸せ”を求めて、自... [続きを読む]
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