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2011年11月29日 (火)

『50/50 フィフティ・フィフティ』の確率、悪くはないって思えるか。

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50/50(フィフティ・フィフティ)


★★★★★

「生きている」「想っている」「感じている」
がんであっても、そうじゃなくても、それは同じ


『インセプション』『(500)日のサマー』のジョセフ・ゴードン=レヴィットが主演。

酒もたばこもやらず、ジョギングもかかさない、

ちょっときまじめな青年アダムは、27歳で、

悪性神経鞘腫 神経線維肉腫という、かなりまれながんにかかってしまいます。

5年生存率は、50%。


この映画、よくある難病モノではありますが、

何とも絶妙にユーモアがちりばめられ、「にもかかわらず」大笑いしてしまって

そうかと思えば、ジンと感動して…。

何とも、後味のいいこと。

こんなに愛と思いやりにあふれた映画は、そうそうないと思います。


がんにかかわらず、
人が病いにかかるということは、人生の一大事件です。


「これから、どうしよう・・・」。


本人はもちろんそうですが、

家族も、友達も、恋人もそう思うことでしょう。


今までの日常が一変して、病いという非日常が入り込んでくるわけですが、

もしかしたら、病人にはなったけども、その人本人は前と何も変わらないかもしれないし、

がん患者となったけれども、女の子は好きだし、

誰かと付き合いたいと思う気持ちには変わりがないかも知れません。


彼ががんになりました、余命はあと○○。

悲しいですね、「はい!ここ、泣くとこ!」みたいな、

難病モノ、闘病モノにありがちな押しつけがましさに

ちょっと閉口している方には、ぜひ、おすすめだと思います。

少なくとも、この映画は違いますので!


がんや難病をテーマにした
今までの映画とは一線を画す


この映画の脚本家ウィル・レイサーは、がんサバイバーです。

アダムさながらに20代でがんを宣告され、
その直後から、
彼の親友であるセス・ローゲン(アダムの親友カイルとして出演)にもすすめられて
自らの体験を脚本に書き始めたそうです。


ただ、実話がベースとはいっても、たんなる闘病記ではなく、
1人の青年が、自分の病状や周囲の人の変化などに直面して

恐怖や不安や、戸惑い、喜びといった、さまざまな感情にどう向き合ってきたかを
とてもユーモラスに描いています。


かといって、コメディ一辺倒というわけでもないんです。

ウィル・レイサーの実体験に基づく脚本と

主人公アダムを演じたジョゼフの演技力のたまものなのだと思いますが、

がん体験者や専門医の目から見てもリアリティがあるそうで、

自分を顧み、多くのことを考えさせられるドラマでもあります。


そのへんの、コメディとシリアスのバランスの絶妙さというのは、
日本映画界ではなかなか出せないものかもしれません。


また、ジョセフはプレスのインタビューに答えて、こんなことを言っています。

「がんを笑い話にするのは、不遜かもしれないが、逆に思いやりの行為でもあると思う」

ユーモアとは、実は愛と思いやりに満ちたものなんだ、ということを

死生学で知られる上智大学のアルフェンス・デーケン先生もよくお話されています。


私自身もそうだったのですが、

がんになったというだけで、当人に対してどこか遠慮がちになって

言葉を選んでしまったり、距離を置いてしまったり、

自分らしくいられないことがありました。

そんな自分を見て、逆に当人に気を遣わせてしまうこともあり、

愛と思いやりが足りていなかったなと、今、思います。

アダムの周りには、

お調子者で、性格が正反対の親友カイル(セス・ローゲン)や、

「自分が世話をする」とは言ったものの、どこかよそよそしい恋人
(ブライス・ダラス・ハワード『ヒアアフター』)、

アルツハイマーの夫の世話をしながらも息子の身を案じる母
(アンジェリカ・ヒューストン『ダージリン急行』)、

アダムが受け持ち患者3人目、博士号取得前の新米セラピスト
(アナ・ケンドリック『マイレージ・マイライフ』)


という人たちが登場してきますが


彼は、病いになったことによって、人生の“余計な”かかわりがそぎ落とされた
ようにも感じました。


特に、ただの軽くてスケベなやつかと思っていたカイルの

“彼なり”のアダムとのかかわり方には胸を打たれます。

おいしいところを持っていきます。


笑って、泣いて、笑って、泣いて。

きっと最後には、「いい映画だった」と思いながら映画館を出ることができると思います。


2011年以降、いのちというもの、生きること・死ぬことを
とてもよく考えている今日にあって、

この映画に出会えてよかった、と心から思います。


ユーモアには、やはり魔法のような力がありますよね。


エンディングノート
『私だけのハッピー・エンディング』
意外なところで(?)『メタルヘッド』や『スーパー8』も

いずれも、たくさんの(時には過激な)ユーモアやドタバタを交えながら

いのちや、生と死、喪失と再生を考えさせてくれる作品でした。


最後に、

アダムが医療大麻(医療マリファナ)を使うシーンがありますが、

これは舞台がワシントン州だから許可されているだけで、

お友達のカイルがいっしょに使っているのは、やっぱりちょっとまずいですかね…(゚ー゚;

50/50 フィフティ・フィフティ - goo 映画


50/50 フィフティ・フィフティ@ぴあ映画生活

↓恋するジョセフ。
ついサントラも買ってしまったお気に入りの映画


↓オープニングの雰囲気が「似てる!好みかも!」と思ったら
同じプロデューサーでした。

↓この本の著者の大原まゆさんは残念ながら亡くなられているのですが、
2006年に製作された映画は若年性乳がん患者への応援の気持ちがつまった、
すごく前向きな作品だと思っています。


・Twitterでも時々つぶやいています @uereiy
・試写会や来日記者会見の感想もちらほら。
Facebookページにも「いいね!」をお願いしますm(_ _)m 
Healing & Holistic 映画生活


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