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2012年2月15日 (水)

『ドラゴン・タトゥーの女』の成長の物語

Dragontatoo


ドラゴン・タトゥーの女


★★★★☆4.5


これはこれで、あり!
D・フィンチャー版はファンを裏切らない


スウェーデン版の『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』の公開時でしたか、
記憶が定かではないのですが、
「すでにハリウッドリメイクが決まっている」といわれていて、
若干の不安を感じながらも、楽しみに待っておりました。


それが、『ソーシャル・ネットワーク』のデヴィッド・フィンチャーが監督を務め、
雑誌「ミレニアム」の記者ミカエルをダニエル・クレイグ、
誰がやるんだ?やれる女優がハリウッドにいるのか?と思っていた
天才的ハッカー・リスベットをルーニー・マーラが演じるということで、

映画ファン、ミステリーファンとしては
胸を躍らせながら待ち望んでいた1作でありました。


とはいっても、
内容的はそんなにウキウキ、ワクワクして観るものではないですよね。

許しがたい性暴力のシーンがありますし、

凄惨な猟奇的殺人も出てきますから。


スウェーデン版と比べてしまうのは、まあ仕方がないことなのですが、
私は、これはこれで、D・フィンチャー版として傑作だと思います。

堪能させていただきました、うん、十分。


暗くて冷たくて、もの悲しいスウェーデンの空気感は、それほど感じませんでしたが
あのオープニングからしてスタイリッシュだし。

リスベットが内の部分でもがきながらも、それを自ら打破していくような
イメージがよく出ていると思いますし、一気に引き込まれます。


リスベットの持つ危うさ、狂気、エッジ感みたいなところは、
少々薄まっているようには思いますが、

逆にそれはルーニー・マーラならではの、

リスベットの本当の“素”というか、

前の後見人と接しているときに見せるような内面のやさしさが、
自然と表出してしまうだけなんだと思います。

だからなのか、ルーニー・マーラのリズベットは、
前髪が切りそろっていても、眉がなくても、ピアスだらけでも、
ずいぶんとかわいらしく見えます。


ミカエルはミカエルで、かっこいいですし。

とはいえ、リスベットという女性は、身も心も傷だらけ、かさぶただらけ。

一見、その傷は治っているようでいても、ふとした瞬間に、
かさぶたは、はがれ落ちてしまいます。

そのときの衝動は、本作でも十分に観ることができます。

<ネタバレになってたら、ごめんなさいm(_ _)m>


リスベットが初めて抱いた特別な感情の意味

この映画って、40年前、ある大富豪一族の中で起きた
16歳のハリエットという少女の失踪事件を追う物語ではありますが、

もう1つの側面として、ミカエルとリスベットが出会う物語でもあります。


なぞ解き部分はむしろ、スウェーデン版よりもチャキチャキと進むので
分かりやすいです。

多少、人物がこんがらがっても、何とか収拾がつきます。

でも、たぶん、D・フィンチャー版のいちばんのポイントは、

誰がハリエットを殺したかが分かってから、ラストに至るまでじゃないかと思うのです。

リスベットのこれまでの人生は、壮絶で悲惨で、男性を憎み、恨んできたけれども、
ミカエルとの出会いには、どこか救いが見えるんです。

リスベットは、おそらく誰にも抱いたことのない感情をミカエルに抱いたはずだし、

ミカエルも、見かけだけで判断せずに、純粋にリスベットの才能をすごいと思った。

それだけで、リスベットにとってミカエルは特別な存在であって、

友情というか、愛情というか
もっと根本的な、信頼というものを知るわけで。

他人を信じ、尽くし、尽くされることの意味を知るわけで。


だからこそ、ラストは、スッキリする終わり方に私は思えます。

生まれて初めて、甘酸っぱくて胸が苦しくなる、
尽くしても、求めても手に入らないものがあるということを知る、

そういう哀しさ、さみしさみたいな感情を、リスベットは知ったんだと思うのです。

もし、これからD・フィンチャー版が2作、3作と続いて、
さらなるリスベットの成長が見られるなら、

私は喜んでそれを待ちたいですね!

ただ・・・

多くの方がTwitterなどで触れておられますが、

2人の物語が文字どおり交わるとき、あのモザイクはちょっと、何か、ねえ、
興ざめしてしまいました、正直。

大事なシーンなのに。


むしろ、ほかにぼかしてほしいところが、ネコ好きの自分としてはあったんですけれど、
R15指定ですよね。あれは見せてもいいんですかね・・・?


↓元祖と見比べないほうが、いいのかもしれませんが。


ドラゴン・タトゥーの女@ぴあ映画生活


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