どっちも同じ『ポテチ』じゃないか。
★★★★★
伊坂幸太郎×中村義洋×斎藤和義
さらに濱田岳主演に大森南朋のスパイス、
これでおもしろくないわけがない!
人気作家・伊坂幸太郎の短編小説集「フィッシュストーリー」所収の1篇を
『ゴールデンスランバー』『アヒルと鴨のコインロッカー』の中村義洋監督、
同じく『アヒルと鴨のコインロッカー』『フィッシュストーリー』の濱田岳主演で映画化。
音楽は『フィッシュストーリー』『ゴールデンスランバー』の斉藤和義と
ファンなら誰もがしびれる、何という大盤ぶるまい!!!な
まさに珠玉の68分。
同じ年、同じ日、同じ街で生まれたプロ野球選手・尾崎と、
空き巣の凡人・今村の間にある奇妙なつながりが、実にあったかく、
母の日にふさわしく、愛情たっぷりに描かれています。
2012春・縁(えん)をつなぐシリーズの第3弾です。
舞台は仙台、震災後の、2011年8月の仙台。
冒頭は『ゴールデンスランバー』の佳境でも使われた緑まぶしい勾当台公園。
ベンチに腰かけて話す、濱田岳と大森南朋の2人の演技を観てるだけでドキドキします。
これから、いったい、なにが起きるんだっけ⁈と、
原作読んでいるのに期待が高まります。
ポイントは、大森南朋演じる黒澤です。まちがいない。
この映画には、親子愛だけでなく、郷土愛、友や恋人を想う愛、夢を応援する愛、
いろんな愛が詰まっていて、可笑しいやら泣けるやら。
気づけば野球場のシーンはほとんど泣いてました。
四方八方に広げた風呂敷が少しずつ、少しずつ、折り目正しく畳まれ、
最後には、見事なまでのちょうちょ結びになって締まるのは、
やはり伊坂&中村作品ならでは。
もはやこれは、一種のカタルシスですね。
『ゴールデンスランバー』以後、
伊坂氏は原作が映画化されるのに抵抗が出てきていたそうですが、
昨年の東日本大震災を受けて、自ら中村監督に話をもちかけに行ったそうです。
ここにも、愛、ありますね。
もっかい観に行って、竹内結子を探さなきゃ。
・Twitterでも時々つぶやいています @uereiy twilog
・試写会や来日記者会見の感想もちらほら。
Facebookページにも「いいね!」をお願いしますm(_ _)m
Healing & Holistic 映画生活
« 『幸せの教室』学ぶ場所がある喜び | トップページ | そして、続いていく『ファミリー・ツリー』 »
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: どっちも同じ『ポテチ』じゃないか。:
» 『ポテチ』・・・キリンに乗ってくから! [SOARのパストラーレ♪]
確信した。伊坂幸太郎作品の映画化は監督・中村義洋、音楽・斉藤和義でなければ成立し得ないことを。
中村×斉藤によって作り出される伊坂ワールドは原作ファンを決して裏切らず、それでいて一本の映画としての魅力に満ちている。このタッグでは3作目となる伊坂ワールド、その素晴らしさを今回も存分に堪能した。
(劇場での観賞は『ゴールデンスランバー』に次いで2作目)... [続きを読む]
» 中村義洋監督 「ポテチ」 [映画と読書とタバコは止めないぞ!と思ってましたが……禁煙しました。]
原作・伊坂幸太郎、音楽・斉藤和義、俳優・濱田岳、そして監督・中村義洋とくれば…
「アヒルと鴨のコインロッカー」「フィッシュストーリー」そして「ゴールデンスランバー」と私的には最高のエンターテイメント作品を提供してくれた超豪華メンバー
その超豪華メンバー...... [続きを読む]
» ポテチ(2012-068) [単館系]
ポテチ MOVIXさいたま
宮城県仙台市、生まれた年も日にちも一緒の2人は成長した後、
片方はプロ野球の人気選手、もう片方は空き巣というまったく異なる人生を歩んでいた。
ある日、空き巣をなりわいとす...... [続きを読む]
» 『ポテチ』 「絆」よりもヒステリシス! [映画のブログ]
中村義洋監督!伊坂幸太郎原作!濱田岳主演!
まさしく鉄板の陣営だ。『アヒルと鴨のコインロッカー』、『フィッシュストーリー』、そして『ゴールデンスランバー』で私たちを楽しませてくれた人々が、ま...... [続きを読む]
コメント