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2012年7月15日 (日)

それもそのはず『だれもがクジラを愛してる。』

Photo

だれもがクジラを愛してる。

★★★3.5

立場も思惑も違う人たちが
ひとつになるカタルシス

まるで80年代のトレンディドラマのような邦題ですが、
しかし、内容的には2012年にとってもトレンディ。

原題はBig Miracle。

立場や思惑の異なる人たちが、こうも1つにまとまり
目的を果たせるなんて。

インターネットも、スマホも、Twitterも、Facebookもなかった時代に
確かにすごい奇跡が起きていました。

出演は、『チャーリーズ・エンジェル』のドリュー・バリモアと、
『お家をさがそう』『恋するベーカリー』で
味のあるキャラが印象的だったジョン・クラシンスキー。

彼が出てくると、なんだかホッとしますね。

1988年。アラスカ州。
北極の氷の海に、3頭の迷いクジラが閉じ込められている。

地元で取材をしていたアダム(ジョン・クラシンスキー)がその第1報を報じます。

そのニュースを見た人たち、
環境保護団体グリーンピースの活動家や、地元住民、
石油採掘会社、政治家、州兵、マスコミなど

クジラたちの救出に、それぞれの【欲】がひしめくことに。。。

 

クジラをただ、ただ救いたいグリーンピースの職員あり、

危機に瀕したクジラを利用する者あり。

それから、石油掘削地を得るためグリーンピースにごまをすりたい
アラスカ石油の社長とかね。
わざとらしくカメラの前でパフォーマンスなんかしちゃって。

次期大統領選では、環境面がネックだからっていうので
何とかイメージアップを狙いたいホワイトハウスの人もやってきたり。

スクープをものにしたいマスコミの面々も。

個人的には、『ヴェロニカ・マーズ』…というよりは
もはや『バーレスク』のイメージを引きずるような感じで、
パッと名を上げたくてしょうがないTVレポーターのクリスティン・ベルが
いたのがうれしかったですね。
(何年か後には、彼女で『ヤング≒アダルト』ができそうな感じです)

そして、地元民イヌビアトの人々は、自らの信念を曲げてまで
クジラを助けようとします。

救いに来た者も、利用しに来た者も、報道しに来た者も、
いわばよそ者であるはずなのに。

なんだかんだ言っても、
実際に命の危険にさらされているクジラを前にしたとき、

最後の最後は、みんな、正直、熱い気持ちで動いていたんじゃないか。

そんなふうに思わせてくれるので、

「必ず救って!」と、いつのまにかハラハラして見守っていました。

だからでしょうか、松岡修造の番組を見た後のように

清々しい気分で、エンドロールにある実話パートを振り返ることができるんです。

『ソウル・サーファー』に似たような感じのエンドロールになっています。

「実話に基づく物語」(based on true story)
ではなくて「実話にインスパイア(Inspired by a true story)された物語」と

最初にドン、と出てきていたにもかかわらず

けっこうな斜め見だったのにもかかわらず

そんなふうに思わせてくれたのは、クジラのかわいさや尊さだけなく、

出演陣の魅力と、監督の手腕なんでしょうか。

硬派なテーマをはらんでいながらも、

声高々に環境保護を叫んだり、

誰かの姿勢を批判し続けるような説教じみた演出でもありませんでしたし。

ユーモアがほどよく利いた、ハートウォーミングなヒューマン・ドラマに仕上がっています。

実際にクジラ救出にかかわった、地元民イヌビアトの方々も出演。

彼らの文化にもきっちり触れてあり、
あの『ザ・コーヴ』 をちょっと思い出したりもしました。

族長のお祈りのシーンが切なかったですね・・・。

それにしても、1988年10月って

自分は何をしてたんでしょう?

このニュースのことは、まったく思い出せないんですよね(^_^;。

ソウルオリンピックがあった年で、

『サニー』のみなさんのように花の女子高生だったはずですが

一生懸命、部活してたのかなぁ。

部活のみんなで集まって『ラストエンペラー』『プラトーン』を観る会を開催してましたけど。

そのころの日本は、バブル末期。リクルート事件があり、

昭和天皇の病状が悪化してたころだったと思います。

堀江しのぶさんがスキルス性胃がんで亡くなったことはよく覚えています。

昭和という時代の終わりであり、

旧ソ連でペレストロイカが始まり、イラン・イラク戦争が停戦となり、

なんと、来週公開の『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』

スーチーさんがシュエダゴン・パゴダ前の広場で演説したのも
この年!

88年は8月8日にビルマ(ミャンマー)全土で大規模な民主化デモがあったんです。

このクジラの一件の直後には、ブッシュパパがアメリカ大統領に就任していますし。

そういう面でも、ものすごくエポックメイキングな年だったんだなと思います。

だれもがクジラを愛してる。@ぴあ映画生活

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