遠くて近い『声をかくす人』のその理由
「共謀する者」という原題にも注目
ところが、暗殺にかかわった者たちの裁判は、
この国のどこぞの組織と同じように、 容疑者たちの罪を問う者も、
「この国のために」!
何としてもリンカーンの仇を打たなければ。
そのうち南軍の残党が攻めてくるぞ。
世論をも、そうやって憤怒と憎しみと、恐怖の中に巻き込み、
無実を訴えるメアリーと、彼を弁護するフレデリックを孤立させていくのです。
まるで、それは先にシナリオありき、
大義名分ありきの「正義」。
現代のアメリカ、そして日本にも通じている面があります。
そんな中でも、フレデリックは、
メアリーが頑なまでに隠す 「真実」を追究していくことになるのですが…
この弁護士フレデリックを演じたのは、ジェームス・マカヴォイ。
だからこその、つっ走りぶりというか真摯な熱血さと、ラストへの成長が、
かえってハマリ役だったように思います。
もちろんロビン・ライトはじめ、その娘を演じたエバン・レイチェルも素晴らしいですし、脇を固める俳優陣も豪華。
こうした硬派な映画を、じっくりと
大切な選挙の前に観ておくのも、いいんではないでしょうか。
↓こちらもロバート・レッドフォードの気概を感じます。
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