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2012年11月19日 (月)

遠くて近い『声をかくす人』のその理由

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声をかくす人  The Conspirator

★★★★


「共謀する者」という原題にも注目

ロバート・レッドフォード監督作品。
南北戦争終結直後に起こった、リンカーン大統領暗殺の
その背後にあった実話をもとに、

政治的なメッセージあり、母の愛ありの、最近では一風めずらしい、
重くて、見応えのある史実映画となっています。
(あ、『アルゴ』もありましたが…)

「人民の、人民による、人民のための政治」の演説をしてからおよそ2年後、

演劇を観賞中のリンカーン大統領は、ブースという名の俳優らによって暗殺されてしまいます。

その暗殺者たちを宿にかくまった罪で
アメリカ史上、初めて死刑となった女性が、
ロビン・ライト演じる
メアリー・サラット。

彼女が、いわば「声をかくす人」になるわけでして。

彼女の弁護を担当することになった若き弁護士フレデリック・エイキンの視点で
「正義」と「真実」を探っていく物語となっています。


ところが、暗殺にかかわった者たちの裁判は、 

みな市民であるのに、陸軍主導の軍法会議の形をとるわ、


この国のどこぞの組織と同じように、 容疑者たちの罪を問う者も、

裁く者たちも 同じ北軍側、
リンカーンの仇を何としてでもとりたいと思っている人たちで。

「この国のために」!

何としてもリンカーンの仇を打たなければ。

そのうち南軍の残党が攻めてくるぞ。


世論をも、そうやって憤怒と憎しみと、恐怖の中に巻き込み、

無実を訴えるメアリーと、彼を弁護するフレデリックを孤立させていくのです。


まるで、それは先にシナリオありき、 大義名分ありきの「正義」。

現代のアメリカ、そして日本にも通じている面があります。


そんな中でも、フレデリックは、

メアリーが頑なまでに隠す 「真実」を追究していくことになるのですが…


この弁護士フレデリックを演じたのは、ジェームス・マカヴォイ。

 
どうも、彼には役不足感とでもいいますか、青二才のイメージが強く、
偉そうにはしているけれども実績がともなっていない感じがして(私だけかも!? 南北戦争の英雄といわれてもピンとこず…)

だからこその、つっ走りぶりというか真摯な熱血さと、ラストへの成長が、

かえってハマリ役だったように思います。

もちろんロビン・ライトはじめ、その娘を演じたエバン・レイチェルも素晴らしいですし、脇を固める俳優陣も豪華。

こうした硬派な映画を、じっくりと

大切な選挙の前に観ておくのも、いいんではないでしょうか。



声をかくす人 - goo 映画

声をかくす人@ぴあ映画生活

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