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2013年1月 9日 (水)

『理想の出産』母性の幻想を打ち砕け!

 

新年、新学期となりまして、久しぶりの更新です。
今年もどうぞよろしくお願いします。

Happyevent_4

理想の出産

★★★★

 

人生がひっくり返る一大イベントを

ここまでリアルに描いたか!

 

2013年の1発目の本作、どうやら東京・新宿の新装「シネマカリテ」では
11日までの公開だそうなので、
これは紹介しておかねば!と思った次第です。
これから全国順次に、どうか、どんどんと公開されていってほしいのです。

昨年12月は奇しくも同時期に、
妊娠・出産・育児を取りあげた映画が2本公開されました。
それが本作と、後ほどアップします『恋愛だけじゃダメかしら?』になるのですが
全米の妊婦のバイブルといわれる原作をもとにした
キャメロン・ディアス、ジェニファー・ロペス、エリザベス・バンクスなど
豪華キャスト共演のハリウッド製オムニバスっぽいラブ・コメディ
であるのに対して、

こちらは、もちろんコメディ要素もありますけど、
1人の女性のプロセスをじっくりと追った
意外にもR+18指定のフランス映画。
とある男女の出会いから、恋愛、妊娠、出産、育児の日々を描き、
やがて1つの家族になっていくまでを
何ともリアルなテイストで丹念に描いており、
「妊産婦あるある」や、経験者の名言(迷言?)も満載で、
どちらかといえば、こちらのほうを愛してるかもと思うのです。



それは、なぜか。

会陰切開に、産後うつ、母乳クラブ、姑との育児方針の違い、
産後の夫婦に生まれる溝とセックスレス

今まであまり触れられてこなかった妊婦や育児生活の
タブーとでも申しましょうか、そういう本音の部分に触れながら
完ぺきな母親になること、
平凡な子育てってなんだろう
家族ってどうやってなるんだろう
という部分に踏み込んでいってるからなんです。


冒頭、臨月のバルバラ(ルイーズ・ブルゴワン)は、
おなかの赤ちゃんとその子の父親との出会いに
思いを馳せています。
恋愛の始まりの、最もみずみずしい2人だけの世界。
「赤ちゃんをつくろう」と彼はいいます。
やがて妊娠検査薬にくっきりと浮かび上がるブルー。

でも妊娠初期は「母性がわからない」とバルバラはいいます。
最初のうちは、そりゃそうですよね。
そのうち、否応なしに自分の心身に変化を生じて
「別の生き物が住んでいる」感覚に陥ります。

これも、わかりますねえ。
つわりは、母体が胎児を異物ととらえてしまうから起こる
というくらいですけれども、私は大好物のコーヒーがまったくもってNGになり、
ケンタッキーが無性に食べたくなる衝動にいく度もかられ、
毎朝、食べた物を全部吐き、
あの数カ月間は絶対、私は明らかに自分以外のものだったと思います。

また、印象的だったのは
「泣きなさい」
と言ってくれた、一見コワモテの産科のナースのお言葉。
さすがでした。
産後うつは、ママばかりか赤ちゃんの人生をも左右しかねない重要な問題です。

出産後はホルモンバランスの関係で
気分が落ち込みやすいのですが、
泣きたいときに泣かせてもらえるって、
言いたいことを言わせてもらえる場所があるって、
逃げ場があるって、
実はとても大事なことなんじゃないかと思うんですよね。
赤ちゃんのために、いつもママは明るく、元気でいなければ、というのは
まさに幻想だと思うんです。
自分以外に、自分をコントロールされて、
その子のために文字どおり心身を投げ出しているんですから。

そして、

母乳で育てなきゃ、
スリングでなきゃ、というのも、幻想かな。
それこそバルバラのママがいうように「社会的な脅迫」に近い気がします。
哺乳動物の端くれなんですから、母乳で育てるのがそりゃあベストでしょう。
できるのであれば。できる方は躊躇なく、そうされたらいいと思います。

でも、赤ちゃんにだって、ママにだって、
また、それぞれの家族にだって、いろいろな事情があります。
「ミルクを足したら?」
私も何度、親にいわれたかわかりませんが、
実はその分だけ、私はゆっくり眠ることができていたんですよね。
ミルクを足したり、添い寝をしないのは、母親失格なんでしょうか…。
とおーーーんでもない!

個人としてのママと、そしてパパの自分らしい生き方、
QOL(クオリティ・オブ・ライフ)もまた、
重要だと私は思うのです。

でなくては、しわ寄せが結局は赤ちゃんにいきます。

当たり前すぎることなのですが、
妊娠・出産は、カップルの関係性をすっかり変えてしまうわけで
劇中の言葉でいえば「人生がひっくり返り」ます。

小さな小さなプラス1が間に存在することで、
それぞれ1人の人間として恋に落ちたカップルが
家族という社会体へと変性していくことになるんですから。

人生を共有していくことになるんですから。

その過程には、多少のトラブルや衝突はやむを得ないのかもしれません。

それでも、今までの自分も大切にしながら、
時々、いろいろな手を借りながら、

時々、逃げ場に入り込んだり、投げ出したりしながら

親であること、あるいは母性や父性といったものを、

少しずつ赤ちゃんと一緒に育てていけばいいんじゃないかと私は思うのです。

子育ては自分育て。

少々いびつであっても、そうやって、家族は始まっていくんだろうと思うのです。
その先に待っていることは、
本当にすばらしい毎日ですし、
自分の親に対してのスタンスも明らかに変わります。



だからなのかな、ラストも涙、涙。
私は“きれいごと”をよく言うほうだと思いますけれども、
妊娠・出産は、本当、これまでの人生を見事にひっくり返してくれます。
でも、ひっくり返ったこの人生、大好きなんですよね。
とても愛おしいんです。

この子のいない人生なんて、考えられないんです。
家族になるって、
いのちの連鎖って、
ひっくり返った人生の賜物なんだな、と思うのです。

ぜひともプレママや、そのパートナーはもちろん、
シングルの女性、男性にも観ていただきたい作品ではありますが、
この映画を知ることによって、
少しでも、へその緒がついた赤ちゃんがトイレで見つかった、
というニュースがなくなれば、と
この人の子ども欲しいな、と思うようになる人がふえれば、と

そのことを願ってやまないのです。

理想の出産 - goo 映画

理想の出産@ぴあ映画生活


↓『ジュノ』も大好きな妊婦さんの1人。



↓日本映画だとこうなる。



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