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2013年5月 8日 (水)

『カルテット!人生のオペラハウス』これぞ“ココロの抗加齢”ムービー

Photo

カルテット!人生のオペラハウス

★★★★☆


往年の名音楽家たちがダスティンのもとに集結
老いても枯れない愛に支えられて

ダスティン・ホフマンが本作の脚本を読み、
「これは僕がやらなければ」という使命感にも近いものを感じて挑んだという、
意外にも初監督となる、ハートウォーミングドラマ。

先日、公開に合わせてダスティン・ホフマンが21年ぶり、
しかも今回は監督として来日を果たしたわけで、

プレミアで感極まった様子には、こちらも思わず胸が熱くなりました。
 

舞台は、現役をリタイアした音楽家たちのホーム<ビーチャム・ハウス>。

ホームの運営には、それぞれの音楽家たちが自らの“腕”や“のど”を披露する
コンサート“ガラ”のチケット代が当てられていました。

大切なガラが近づいたある日、ビーチャム・ハウスにやってきたのが、
マギー・スミス演じるジーン。

オペラ界のプリマドンナとして人気も実力もあったソプラノ歌手でしたが、
いかんせんプライドが高く、とっても気むずかしい人なのでした。

しかし、彼女が来たことで

何だかワケありの様子のテノール、レジー(トム・コートネイ)と、
認知症の症状が出始めているメゾソプラノのシシー(ポーリーン・コリンズ)
毎日誰かを口説いている(褒め言葉)バリトンのウィルフ(ビリー・コノリー)と、

かつて伝説と呼ばれたカルテットがそろうことになりました。

コンサートを取り仕切る、ちょっと神経質な
マイケル・ガンボン(いまだダンブルドアに見えちゃう)は、
 
このカルテットの復活を<ガラ>の目玉にしようとするのですが…。

ダスティンは、記者会見でこう話していました。

「何が可能で、何が不可能か、他人に指図されたくない。

それは自分で決めることだ」

これがまさに本作のテーマなんだろうと思います。

「なぜ、人は老いるの?」「人とは老いるものだ」

そんなセリフが飛び交いますが、

たとえ身体的には老いていくとしても、
音楽を愛し、人を楽しませることを愛する心は老けたりしないわけで。

ただ、ただ年を重ねただけ。その分、以前とは少し違っているだけ。

多少、指の動きが鈍っても、音を2つや3つ外したとしても、
音楽や芸術に対する才能や情熱が、決して枯れ切ってしまったわけではないのです。

それは、<ビーチャム・ハウス>では、
どの部屋にいても絶えず音楽が聴こえくることでもわかります。

ヴェルディやプッチーニなど、全編を飾る音楽、そして
それに対する愛もまた、この中にはあふれています。

愛すべきものと、愛すべき人たちと、
共に年をとることは何てすばらしいんだろうと思うし、

とても幸福なことではないでしょうか。

この映画には、生きがいを持ち続けることの大切さ、
人がいつまでも若々しくあることの秘訣が
本当にたくさん詰まっています。

そのことを、正真正銘の!リアルな! 往年の音楽家や演劇界の
おそらく“宝”ともいうべき方たちが

随所に、時には大きな見せ場として体現してくれているので、
ものすごく説得力が増していくんです。

ああ、こんなふうに年を重ねていきたい、

終わりに向かっていきたい、と思うのです。

『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』だったり、
これから公開になるシニア版glee!といわれる『アンコール!』だったり、
この辺りの世代には、最近元気をもらいっぱなし。

充実して生きる先の世代の姿を見て、心が安らぎましたし、
「よし、やるぞ」という、好きなものにかける情熱を分けてもらいました。

この映画を観た後は、

帰って、塾に行く子どもの夕飯を速攻つくるのも妙に張り切ってできました。

ありがとう、カルテット!

ありがとう、ダスティン!

やはりこれはまぎれもない、 “ココロの抗加齢”ムービーなのでした。

カルテット!人生のオペラハウス@ぴあ映画生活

↓緑の郊外が舞台の本作とは対照的なインドの明るさ、騒々しさがまたいい。

↓俳優ダスティン・ホフマンとしては『レインマン』推し。


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