『インポッシブル』あまりにつらい、でも観る意味。
インポッシブル THE IMPOSSIBLE
★★★★☆ 4.5
不可能かもしれなかった命の生還
生かされている、その意味を問う
2004年、スマトラ島沖地震後に発生した大津波に遭遇した、ある家族の実話を映画化。
モデルとなったスペイン在住中のマリア・ベロンさんは、脚本にも助言をし、
自分が被災した場所での撮影にも立ち会ったそうです。
来日して、東日本大震災で被災された方々とも会われたと聞きます。
追体験することは、相当つらかっただろうに。
ご主人ヘンリーが日本の企業で働いていたので、
日本から来たという設定でしたが、その辺も実話なのかな。ちょっと不明です。
クリスマスを利用して、タイにバカンスに出かけるんです。
リッチではあります。
長男のルーカス(トム・ホランド)はまあ、まさに反抗期で。
下の子たちに何かちょっかい出されたり、構われたりするのが、
ちょっと面倒になってきた15歳。
でも、クリスマスが来てしまえばね、やっぱり楽しいは楽しんですよ。
家族と一緒だし。
そんな中、突然、襲ってくる大津波。
あまりに突然の出来事に、一家は
母マリア(ナオミ・ワッツ)と長男ルーカス、
父ヘンリー(ユアン・マクレガー)と次男トマス・三男サイモンと、
離ればなれになってしまいます。
当然のことながら、映画の中には津波の再現シーンがあります。
その描写は、同じスマトラ沖地震の津波を描き、
相当の「覚悟」が必要です。
本当、半端ないです。
本当、半端ないです。
ハンカチにぎりしめて、パニックになる一歩手前でした。
正視していられませんでした。
目をそらしても、音もすごいですから。
音だけで、心臓がバクバクします。正直しんどかった。
つらいです。惨いです。『遺体〜明日への十日間〜』も思い起こされます。
そのことはどうか肝に銘じて、十分承知した上で、
ご覧になりたい方は、ご覧になってみてください、と思います。