『建築学概論』初恋と、家と、親と。
建築学概論
★★★★★
あのころにはわからない、焦がれ人の心と親心
“初恋ブーム”の背後のかすかな切ない気持ち
昨年の『サニー 永遠の仲間たち』に匹敵する、
いや、それ以上かも知れない感涙、韓国映画。
今年は本当に、2月の『王になった男』は皮切りに過ぎず、
建築学概論
★★★★★
あのころにはわからない、焦がれ人の心と親心
“初恋ブーム”の背後のかすかな切ない気持ち
昨年の『サニー 永遠の仲間たち』に匹敵する、
いや、それ以上かも知れない感涙、韓国映画。
今年は本当に、2月の『王になった男』は皮切りに過ぎず、
クラウド アトラス CLOUD ATLAS
★★★★4.8
映像化不可能といわれた、2004年に発表された
デヴィッド・ミッチェルの小説『クラウド・アトラス』を映画化。
★★★★★
見せ方、楽しませ方、落とし所、
そしてメッセージを心得た歴史娯楽大作
『シュリ』『JSA』以降、韓国映画の本気度合いというか、
すごいものつくるんだな、
という尊敬と関心を持ってからというもの、
毎年、何だかんだノックアウトされているわけで、
今年はまちがいなく、本作がその1本になります。
今や国際派となったイ・ビョンホンが主演、
近年、韓国で制作ラッシュの李氏朝鮮時代を描いた時代劇。
イ・ビョンホンは
謀反を恐れるあまり疑心暗鬼になる王・光海君と、
陽気でやさしい、影武者の道化師を1人2役で演じています。
「韓国のアカデミー賞」にあたる大鐘賞で、
作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、脚本賞、撮影賞、衣装賞、美術賞ほか…
15部門も受賞というのも納得できます。
観る者を大いに楽しませる娯楽時代劇でありながら、
時代こそ、国こそ違えども、
今の日本が抱えている格差問題や政治不信などを思い起こさせる
そのテーマ性にもハッとさせられるのでした。
WIN WIN ダメ男とダメ少年の最高の日々 (WIN WIN)
★★★★4.8
レスリング大好きな2人が輝く
小粒だけど、やっぱり大好きな映画
『リトル・ミス・サンシャイン』や『サイドウェイ』の、
フォックス・サーチライト・スタジオが製作。
冴えない弁護士とワケあり少年が、
レスリングという共通の愛するスポーツを通じて再生する、
ユーモアたっぷり、ハートウォーミングな物語。
大好きなタイプの映画です。俳優陣も、キャラも、セリフも好きですね。
仕事がなく金欠にあえぐ、弁護士のカイル(ポール・ジアマッティ!)は、
近所の資産家で1人暮らしのレオの認知症が進んだことを知ります。
レオには娘がいるというのに、行方知れず。ほかに身寄りもない。
高額な報酬を目当てにして、マイクは
レオの“後見人”Guardian になることに。
その際に、ちょっとしたウソをついてしまうのです…。
日本にもある成年後見人というものですね。
認知症や知的障がい、精神障がいなどで、財産管理や契約などの判断を自分でつけるのが難しい方々を 保護したり、支援するという制度。
日本では今、弁護士などの公的資格がなくても、一般市民もなれる“市民後見人”の養成もいわれていますが、報酬の問題って、難しい。
果たして、ボランティアでいいのでしょうか、という気もしています。
地方自治体に振りすぎだと思いますし…。
で。
ところが、
身寄りがなかったはずのレオを訪ねて、
レオの孫だという、ブロンドの少年カイルが現れます。
この子が何だか、ワケありふうで…。
★★★★4.5
60’sの画集から飛び出した
12歳のまっすぐピュアラブ
まず一言、言わせていただくと、
ウェス・アンダーソン、大好きだ〜!!!
まさに、ノーマン・ロックウェルの画集のような世界観。
彼のイラストから飛び出してきたような映像が、可愛らし過ぎます。
★★★★4.5
あったかな気持ちになる、とても心地よい映画です。
★★★★☆
サイコスリラーのふりした
グリーフワークの物語
『007』シリーズのダニエル・グレイグと、演技派レイチェル・ワイズが
夫婦役で共演。
しかもその後、本当に結婚までしちゃったという夫婦ぶり
と、そこに謎の女ナオミ・ワッツがからむのは果たしてどんなもんかというのと、
チラシにもあるような子どもが絡むサイコスリラー?
という期待で観たのですが、
さすが『イン・アメリカ』『マイ・レフト・フット』『父の祈りを』など
人間ドラマで知られるジム・シェリダン監督。
父親を除く家族全員が惨殺された家という
うすうす気づいていたスリラーの部分は
割と早くに種明かしがあり、
終盤には「ああ、そんな…。そうだったのか」と
何ともつらく、切ない気持ちにさせられてしまいました。
なるべくネタバレはしませんが、
実はこの映画、主人公が深い喪失と向き合う、グリーフワークの心の旅でもあったんですね。
★★★★
ごはんがおいしいのは
あなたと一緒に食べるから
食べるラー油の元祖といわれる、「石垣島ラー油」を生み出した
石垣島で食堂を営む辺銀(ぺんぎん)夫婦の半生を映画化。
女優として、個人的に大注目の小池栄子さんと、
中国の人気俳優、ワン・チュアンイーさんが夫婦役。
画面からもよーく伝わる、小池さんのでっかい空のような明るさと、
青く澄んだ海のようなさわやかさと
人間的な懐の大きさみたいなものが役柄にぴったりでした。
当たり前ですが、映画にはいろんなタイプがありまして。
ほろりとさせるヒューマンコメディ、
ハラハラ、ドキドキの爽快なアクションもの、
立ち上がれないほどの衝撃作もあったり、
いやぁ、おもしろかったね〜で終われる、ただただ楽しい作品もあります。
こちらの『ペンギン夫婦の作りかた』は、まちがいなく
誰が最初に言い出したのか、「ほっこりする」という言葉がぴったり。
じわん、と温かい気持ちになって、
おなかがすく(!)という映画
今日は家族と何食べよう、と思いを巡らせてくれる映画でした。
青春恋愛映画と相成っています。
★★★★★
ときに、まっすぐな生真面目さほど喜劇になる
『アフタースクール』→『運命じゃない人』の
順に観て、
大っ好きになりました、内田けんじ監督。
記憶喪失になってしまった非情な殺し屋と、
うだつの上がらない貧乏役者の人生が
ふとしたことから入れ替わってしまう、という
(しかも今年、別の作品でも注目の銭湯にて!)
トリッキーなサスペンス・コメディかと思いきや、
いや、いや、実は、○○がちょっぴり苦手な
イマドキの若者たちと大人たちと
「草食系」や「お1人様」が流行る時代に向けた
まるで応援歌のような○○ストーリーだったとは!
できれば、基本ネタバレしたくない感じです。
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