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カテゴリー「医療」の記事

2013年6月 8日 (土)

『世界が食べられなくなる日』が訪れませんように…

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世界が食べられなくなる日

★★★★☆

“足るを知らない”人間が生み出した

世界を食べられなくする2つの魔物


「食の重要性」をテーマに、常に未来をみすえた切り口の作品をつくり出してきた
フランスのジャン=ポール・ジョーが監督。

昨年来、ロングランヒットとなった『モンサントの不自然な食べもの』に続く
アップリンク発、遺伝子組み換え食品ドキュメンタリーの第2弾です。

TPP交渉参加で日本の食はどう変わる? 
遺伝子組み換え食品が本当に大量に入ってくるの? 
私たちの食の安全はどうなるの?


心配ごとは多々あれど、現に

日本は、遺伝子組み換え食品(トウモロコシ)の世界最大の輸入国となっていることはあまり知られておりません。
しかも、それらは家畜の飼料や、食用油、加工食品の原料に使われているといいます。
健康に気を使う人が選んだりする「○○ホ」などにも入っているのかも知れません…。
何せ、5%以下なら表示義務がないんですから。

さらに、日本の食生活にかかせない醤油や味噌の原料である大豆。
輸入大豆の7割はアメリカ産、その93%が
遺伝子組み換え大豆であるとされています。(2012年米国農務省調べ)

このドキュメンタリーでは、
2009年、フランスで極秘裏に行われた
ラットに生涯、遺伝子組み換え食品を食べさせると、どんな影響が起こるのか、
という実験にカメラが密着しています。
しかし、フランスのみならずEUや世界を巻き込んだ論争が、
これから高まりつつあったそのときに、
2011年3月11日、東日本大震災と福島第1原発の事故が起こるわけです。

 

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2013年5月15日 (水)

『17歳のエンディングノート』彼女、生きるのが楽しいってよ。

17

17歳のエンディングノート Now is Good 

★★★★★

ダコダとジェレミーが魅せる

青春“終活”ラブストーリー

 

マザー・テレサは、

たとえ人生の99%が不幸であったとしても、
最後の1%が幸せであるならば、
その人の人生は、幸せなものに変わるのです。

という言葉を残したそうです。

この映画の主人公テッサにとって、99%の人生が不幸でなかった、
といえばおそらく嘘だろうと思いますが、

テッサの最後の数カ月は、もっとも幸せなものであったでしょう。

自らが描いた“エンディング”TO DOリストは
ほとんど成し遂げましたしね。

最高の恋もしたし。

この映画は『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の
脚本家オル・パーカーが
イギリスのジェニー・ダウンハムのベストセラー小説「16歳。死ぬ前にしてみたいこと」を元に脚本を書き、監督も手がけています。
『マリーゴールド・ホテル〜』は大好きです。

白血病で余命宣告を受けているテッサ。
17歳になったある日、大人になるまで生きられないのならと、
一生分の経験をするために
TO DOリストをひそかに作り、親友のゾーイと実行に移そうとします。

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2013年5月14日 (火)

意外とまじめな『ヒステリア』、自己を解放せよ。

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ヒステリア

★★★★☆


心を解放して生きることを

目標としています

Twitterのタイムラインで、“意外と”好評だったのと、

いま、何かと話題の女性の社会進出や自立という、
裏テーマ(?)があるということで観てきました。

そしたらうわさどおり、ホントにおもしろかったです!

広めの劇場でしたが、数組の女性2人連れやお1人で来ている方にまざって
男性の方もちらほら。そうですね、男性も観といたほうがいいと思います。

この映画は、予告編でも“大人のおもちゃ”といいますか、
“ラブグッズ”といいますか、その仰天誕生実話を描いているので、
遠慮がちになってしまう人がいるかもしれませんが、
それだけじゃないんです。

マギー・ギレンホールが演じたシャーロットという女性が
あの時代にさっそうと自転車でやってくるのがカッコよくて、

日々、地域でやっていることもカッコよくて、
ハマリ役でした。

また、例の道具を開発する実在の医師を演じた
ヒュー・ダンシーの生真面目っぷりも好き。

この2人のさわやかさや知性が役柄に合っていて
脇役の方々も利いていて、
テーマの赤面部分を薄めてくれて、

笑いもあって

なおかつ、じぃんと感動させるポイントもある、上質のロマンティックコメディに仕上がっていましたので、

楽しく観ることができました。

 

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2013年3月28日 (木)

『ザ・マスター』どうか私をそそのかさないでください。

Themaster

ザ・マスター THE MASTER



★★★★

がっつり三つどもえの闘い

愛憎のぶつかり合い

すごい話でした。が、嫌いじゃないです。
むしろ好き。


『マグノリア』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の
ポール・トーマス・アンダーソンだもの。

目の付けところが、いつも、ホント特異ですよね。
着眼点と、着地点が。尊敬しますけど。

ある程度、覚悟して観ましたが、なかなかでした。

第2次世界大戦後、アルコールに依存する帰還兵と、
ある新興宗教団体の教祖との出会い。

教祖に魅了される帰還兵、ホアキン・フェニックス VS 
絶対的なカリスマ、フィリップ・シーモア・ホフマン、
そこに教祖の妻、エイミー・アダムスが絡む。
これは愛憎の闘いですよ。ぶつかり合いですよ。

こりゃ、3人ともノミネートされるわけです、と納得。



人はああやって、“こころ”を掌握されていくんですね。


ホアキン・フェニックスも怪演だけれども、
フィリップ・シーモア・ホフマンも恐ろしいやら、情けないやら(!?)。
でも、1番恐ろしいのは……。
むむ〜。

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2013年3月 9日 (土)

『愛、アムール』は、究極の愛なのですか?

Amuru

愛、アムール Amour

★★★★★

ともに生きる。ともに老いる。
これは究極の愛なのですか

先日の第85回アカデミー賞では外国語映画賞を受賞。

主演のエマニュエル・リヴァは主演女優賞ノミネート。
授賞式でも、とてもすてきでした。

監督・脚本はミニャエル・ハネケ。

この人の映画は本当にひきづります。後ろ髪ひかれるなんて、もんじゃない。
救いもない…。かなりクセと毒がありますよね。
とくに『ファニーゲーム』はトラウマに近い…。

今回、とても普遍な、老老介護をテーマにした
この作品もまた引きずりました〜〜〜。

本当に、そこかしこで起きていることでした。
近所のマンションでも以前起きていたことでした。

いつもそうしたニュースを見聞きするたびに

老老介護という、2人だけの世界に、
もう少し外からの介入があったならと思わずにはいられないのですが、

この映画の場合は、
主人公のアンヌ(エマニュエル・リヴァ)も、
夫のジョルジュ(ジャン=ルイ・トランティニャン)も
それをけして許さなかったでしょうね・・・。

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2013年2月23日 (土)

『世界にひとつのプレイブック』必死で生きてる!

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世界にひとつのプレイブック (Silver Linings Playbook)

★★★★☆


みんな、病んでる。

必死で、生きてる。

タイトルの「プレイブック」とは、

本作でもkeyとなるアメリカンフットボールの作戦図のこと。

しかし、人生というものは必ずしも

あらかじめ作戦を立てたように思いどおりにはいかないのだよ、

ということが、この映画の主人公パットとティファニーを見ていると

ひしひしと伝わってきました。

スチュアート・リトル2 』でもハウス先生、いや

ヒュー・ローリーが言っていた「銀の裏地」

Every cloud has a silver lining

どんな雲にも銀の裏地がある、つまり、逆境にあっても希望の光はある。

そんなsilver liningなプレイブックは、

妻の浮気ですべてを失い、躁うつ症になったパットと

夫を突然の事故で亡くしたティファニー、

人生のどん底まっただ中の2人の助けとなるのでしょうか。

まあまあ、この際、タイトルのことは置いといても

パットを演じたブラッドリー・クーパー(主演男優賞)

ティファニーを演じたジェニファー・ローレンス(主演女優賞)

パットのパパことロバート・デ・ニーロ(助演男優賞)

パットのママことジャッキー・ウィーヴァー(助演女優賞)という

31年ぶりの快挙であるアカデミー賞、全俳優部門同時ノミネートの

すばらしい俳優陣と、

人間くさく、かっこ悪くても、みっともなくても

必死で生きてるやつらの

笑い泣きのすったもんだ、惚れたはれたを

ただ、ただ存分に堪能してほしいと思います。

 

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2013年1月 9日 (水)

『理想の出産』母性の幻想を打ち砕け!

 

新年、新学期となりまして、久しぶりの更新です。
今年もどうぞよろしくお願いします。

Happyevent_4

理想の出産

★★★★

 

人生がひっくり返る一大イベントを

ここまでリアルに描いたか!

 

2013年の1発目の本作、どうやら東京・新宿の新装「シネマカリテ」では
11日までの公開だそうなので、
これは紹介しておかねば!と思った次第です。
これから全国順次に、どうか、どんどんと公開されていってほしいのです。

昨年12月は奇しくも同時期に、
妊娠・出産・育児を取りあげた映画が2本公開されました。
それが本作と、後ほどアップします『恋愛だけじゃダメかしら?』になるのですが
全米の妊婦のバイブルといわれる原作をもとにした
キャメロン・ディアス、ジェニファー・ロペス、エリザベス・バンクスなど
豪華キャスト共演のハリウッド製オムニバスっぽいラブ・コメディ
であるのに対して、

こちらは、もちろんコメディ要素もありますけど、
1人の女性のプロセスをじっくりと追った
意外にもR+18指定のフランス映画。
とある男女の出会いから、恋愛、妊娠、出産、育児の日々を描き、
やがて1つの家族になっていくまでを
何ともリアルなテイストで丹念に描いており、
「妊産婦あるある」や、経験者の名言(迷言?)も満載で、
どちらかといえば、こちらのほうを愛してるかもと思うのです。

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2012年11月14日 (水)

『ミラクルツインズ』が伝えるライフ・イズ・ミラクル

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ミラクルツインズ THE POWER OF TWO

★★★★


今ここにある、この命こそ

ただ1つの奇跡


肺の遺伝性難病「嚢胞性線維症」(通称・CF)を抱えて生まれた双子

アナベルとイサベルの人生を追ったドキュメンタリー。

幼いころから入退院を繰り返し、

命を脅かす呼吸困難と何度も闘いながら、

お互いを支えにしてきた2人。

年に1度のCF患者が集まるサマーキャンプを楽しみにし、

退屈な入院生活の間は

自分たちの経過を日記にまとめていました。

彼女たちの毎日は、常に病気とともにありました。

そんな彼女たちを救ったのは臓器移植。

日本の2歩も3歩も、いや10歩以上も先をゆく、

臓器移植大国アメリカであったからこそ

彼女たちのミラクルは実現できたんです。

いや、でも、それにしても

何なんでしょう。彼女たちのポジティブさ、明るさは。

「病気が、今の自分たちをつくった」という受容の姿、

ドナー家族に対する深い感謝と思いやりの姿、

積極的にいろんなスポーツにチャレンジしている姿に

ある“強さ”を感じずにはいられません。

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2012年11月 6日 (火)

『終の信託』に必要なものとは?

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終の信託

★★★

もっと家族で話し合おう

自らのリビングウイルとエンディング

それは医療か?殺人か?

『Shall we ダンス?』以来、

草刈民代と役所広司で

周防監督が16年ぶりに送るラブストーリーという触れ込みでした。

テーマは尊厳死、延命治療、終末医療、リビングウィル(生前の意思)

人生を終えるとはどういうことか。

前半は、医療ドラマ、後半は、大沢たかお扮する検事と

草刈民代演じる女医との一騎打ちとなる検事ドラマの様を呈します。

「仁」の心を一切排した、

大沢たかおの冷徹さと、頑なさが印象的でした。

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2012年10月29日 (月)

こんなに危うい!?『危険なメソッド』

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危険なメソッド

★★★

2大心理学者の決別の裏に
こんなにも激しい運命の
1人の女性の存在があったなんて

心理学の2大大家(たいか)であるフロイトと、その弟子ユングを、
それぞれヴィゴ・モーテンセンと、マイケル・ファスベンダーが演じ

その2人の間を行き来し、ユングの愛人でもあった女性ザビーナを
キーラ・ナイトレイが演じる

しかも、 監督はデヴィッド・クローネンバーグということで

かなり期待して観ました。

うーん、でも、何だかうまく表現できないです。

心理学を学んだ端くれのくせに、
フロイトとユングの喧喧囂囂(けんけんごうごう)って、
実際あんな感じだったのかしら…
と萌えてみたりとか、

キーラ・ナイトレイの体当たり演技に
ただ、おののくばかりだったりとか、

もとになった史実に加えて、それぞれのアクターの
“俳優力”みたいなものに見入るしかなかった、という気がしています。

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