『世界が食べられなくなる日』が訪れませんように…
世界が食べられなくなる日
★★★★☆
“足るを知らない”人間が生み出した
世界を食べられなくする2つの魔物
心配ごとは多々あれど、現に
世界が食べられなくなる日
★★★★☆
“足るを知らない”人間が生み出した
世界を食べられなくする2つの魔物
ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの HERB & DOROTHY 50×50
★★★★★
★★★★
今ここにある、この命こそ
ただ1つの奇跡
肺の遺伝性難病「嚢胞性線維症」(通称・CF)を抱えて生まれた双子
アナベルとイサベルの人生を追ったドキュメンタリー。
幼いころから入退院を繰り返し、
命を脅かす呼吸困難と何度も闘いながら、
お互いを支えにしてきた2人。
年に1度のCF患者が集まるサマーキャンプを楽しみにし、
退屈な入院生活の間は
自分たちの経過を日記にまとめていました。
彼女たちの毎日は、常に病気とともにありました。
そんな彼女たちを救ったのは臓器移植。
日本の2歩も3歩も、いや10歩以上も先をゆく、
臓器移植大国アメリカであったからこそ
彼女たちのミラクルは実現できたんです。
いや、でも、それにしても
何なんでしょう。彼女たちのポジティブさ、明るさは。
「病気が、今の自分たちをつくった」という受容の姿、
ドナー家族に対する深い感謝と思いやりの姿、
積極的にいろんなスポーツにチャレンジしている姿に
ある“強さ”を感じずにはいられません。
★★★★★
機能不全の日本社会
2011年3月11日に起きた東日本大震災と福島第一原発事故によって、
着の身、着のまま故郷を追われ、埼玉県内の廃校(県立旧騎栖高校)に
町の機能ごと避難した双葉町の方々を追ったドキュメンタリー。
でも、過去形ではありません。
1年半過ぎた今もなお、行くあてなく、先立つものの目途もなく、
いまだこの避難所で暮らしている町民の方々がいるのです。
舩橋淳監督が、避難所に足繁く通い、1人1人の町民の方々に寄り添い、
距離を少しずつ縮めていって撮影したこのドキュメンタリーは、
2月のベルリン国際映画祭で「NUCLEAR NATION」としてプレミア上映され、
脱原発にシフトした現地ドイツはじめ、海外からの高い評価を受けています。
ニューヨークやロスなどアメリカでも配給が決まっているそうです。
ドキュメンタリーの間じゅう、終始、心に渦巻いていたのは、
家系、歴史、風土、現在、過去、未来…
何もかもを台無しにしてしまって、ごめんなさい。
事故が起きるまで、無知で、無関心でいて、ごめんなさい。
そう、私も加害者の1人であり、当事者の1人であることを
改めて思い起こさせてもらったんです。
恥ずかしいかぎりです…。
このPCを動かしている電気は、どこから来るのか。
そのスマホを充電する電気は、どうやって作られたのか。
明日のごはんを炊く電気のために、誰が犠牲になっているのかを。
その電気はどこで、どうやって作られ、誰の犠牲の上に立って
思い浮かべてほしいんです。
忘れてはならん、無自覚ではならんのです。
★★★★
これはもはや食べものによる世界支配!?
モンサント。
世界の遺伝子組み換え作物市場の90%を有し、
アメリカに本社を置く多国籍企業。
プレスには、「アグロバイオ企業」とあります。
豆腐や納豆の裏にある表記、ひっくり返して見てみてください。
「大豆(遺伝子組み換えでない)」と書かれています。
ああ、よかった、遺伝子組み換えでない。
いえ、いえ。
それでホッとしている場合じゃありません。
この映画は、フランスのジャーナリストであるマリー=モニク・ロバンが、
インターネットで「モンサント」や「遺伝子組み換え」に関する
公的文書や論文をググり、
その担当者・研究者などに、次々と直撃取材していくという
手法を取ったドキュメンタリー。
どうぞご一緒に実際に検索してみてくださいな。
出てくる、出てくる。
予測変換も、それはそれは、出てくる。
9/10現在では「モンサント」で約 717,000 件
「モンサント 遺伝子組み換え」では約 217,000 件 のヒット。
そもそも、「遺伝子」の「組み換え」とか
「バイオ」に「テクノロジー」とか
「化学企業」なのに「アグリ」とか
「食」の「グローバル化」とかって、
「原子力」の「平和利用」という言葉並に、
不自然。
違和感。
「食料に関しては、自由貿易という概念はない」と
マリー=モニク・ロバンは言いますが、
まったくもって、その通りだと思うわけです。
★★★★★
子どもに伝えたい
「どんなあなたでも、大好き」
本来、親が子にいうべき言葉なのだろうと思いますが、
さまざまな理由から、その言葉を言ってやれない人がいます。
言ってもらえない子がいます。
そんな人たちと子どもたちのために、
このドキュメンタリーの舞台である児童養護施設「光の子どもの家」があります。
刀川和也監督は、なんと8年もの年月をかけて、ここの子どもたちに寄り添ったそうです。
例えば、ある1人の女の子・むっちゃん。
彼女のような子を、なんだか知っているような気がします。
「何撮ってんだよ、ヘンタイ!」
まだ就学前の少女が放つ、この容赦ない言葉にも動じることなく、
カメラはよけいに、彼女に注目していくことになります。
★★★★★
うまれる。
人を救い、育て、いやす
奇跡とファンタジー
両親の不仲や虐待の経験から、親になることに戸惑う夫婦。
出産予定日にわが子を失った夫婦。
子どもを望んだものの、授かれないという人生を受け入れた夫婦。
完治しない障がいを持つ子を育てる夫婦。
この4組の夫婦が、出産についての思いを語るドキュメンタリーです。
昨年、シネスイッチ銀座で公開しているときには、
観に行けなくて後悔していましたが、
近くで自主上映会がありましたので、行ってきました。
DVD発売はせず、全国各地の自治体や、サークルや、NPOなどが主催して
上映会を実施しているようです。
いいですね、こういうのも。
12/15現在の詳しい日程はこちらから。
妊娠、出産だけでなく、親になること、家族になるということ、
そして、いのちとは、いのちを紡ぐとは、ということを考えさせてくれます。
冒頭、子どもたちが胎内記憶について、
「痛かった」「苦しかった」
「ママが寂しそうだったから、ここに来ようと思った」
というようなことを口々に語っています。
ここでだめな方は、たぶんこの映画には向かないと思いますのでご了承を。
ちなみに、うちの子の場合、胎内記憶というのかどうなのか、
「うまれたときってどうだった?」と試しに聞いてみたときに
「明るくて、まぶしかった」と言っていました。
5歳くらいのときだったと思います…。
日本に忍びよる!?
巨大企業による食の工業化を予習
本年度アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門ノミネートに続き、
第32回エミー賞ニュース&ドキュメンタリー部門を2部門受賞している
フード・ドキュメンタリーです。
エミー賞はもともと、その年の優れたTVドラマに与えられる賞として有名ですが、
TVやインターネットで放送されたニュースやドキュメンタリーの中で
優れた作品に授与されるというこの部門で、
映画が受賞となるのは、めずらしいことなんだそうです。
アメリカでも、食はひじょうに関心が高いテーマということなのでしょうが、
今、日本が揺れに揺れているTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)をめぐっても
これはぜひとも知っておきたい内容だと思います。
TPPによって日本に入ってくるかもしれないアメリカの農業とは、
一部の巨大企業による工業システムであり、1つの巨大ビジネスであること。
そして、アメリカの抱える異常な食事情の実態と、その裏にある格差と貧困を、
この作品は淡々と映し出しています。
映画に出てきますが、
スーパーにあるブロッコリー1個よりも、ハンバーガー2個のほうが安い
という現実。
これはいったいどうして、なぜなんでしょう?
プロデューサーは、『ファストフードが世界を食いつくす』
『おいしいハンバーガーのこわい話』のエリック・シュローサー。
ちなみに、これらの原作を読んでからというもの、
わが家には取り決めができました。
マクドナルドなどのファーストフードは、最低1〜2か月に1回でしたが、
今はほとんど食べません。友だち付き合いで食べるぐらい。
今はもう卒業しましたがハッピーセットも、
以前はねだられて買いに行っていました。
どうしても欲しい物のときだけにしていましたけど。
(これはアメリカのメジャーな映画会社ばかりか日本のテレビ局、大手出版社なども
販促に使ってます。その点も、実はゆゆしき問題だったりしますが…)
体には良くない、ということは承知の上ですが、
【食】の1つの側面である、“楽しく食べる”ということは
わが家のモットーでもあるので、
「食べたい」なら、食べようと。
でも、いつもは食べない、ということになりました。
もちろん、まったく食べないほうがいいに決まっているのですが、
そんなストイックになれないたちですし。
もしかしたら、しばらくすると食べたくなるように、
洗脳に近いインプットが、もはやあるのかもしれません・・・。
まあ、しょうがない。毎日食べるわけではない、という割り切りです。
がんぱっぺ フラガール!〜フクシマに生きる。彼女たちのいま〜
★★★★
新宿ピカデリーほか、全国公開中
心のざわつきは消えないけれど、
それでも踊り続ける彼女たちのいま、は必見
大好きな映画『フラガール』の舞台となった
福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズ。
観る前からも、
やっぱり観終わっても心はざわざわとしています。
天災と人災、地震、津波、原発事故の三重苦(あえて風評被害は入れません・・・)。
まだ何も片がついていない。
石炭から石油へ、国のエネルギー政策の転換によって
炭鉱の町からハワイアンの町へという苦肉の策を選び、
町を上げて1つになってきたのに
またもや、国のエネルギー政策のまずさに翻弄されてしまった人たち。
震災後、
『フラガール』の出演者一同が義援金を送ったというニュースもありましたし、
週刊SPA!の男性記者が被災した際、
ハワイアンズのスタッフが無事に通れるかも分からない国道を自ら運転して
12時間かけて東京まで宿泊者を送った、
というWEBニュースを、直後に読んだこともありました。
そんな中、フラガールやハワイアンズの再オープンを題材にした
ドキュメンタリーが製作されるという話。
ナレーターは蒼井優が、ギャラを寄付してまでOKしたという・・・。
復興?
早すぎやしないか。それよりは、
その場から避難したほうがいいんじゃないか。
何か心がざわざわ、ざわざわ。手放しで応援できない、引っかかるものがあり・・・。
でも、意を決して観に行ってきましたが
納得はできないけれど、
知ってるようでいて知らなかった、
フクシマのいまがたくさんあるドキュメンタリーとなっていました。
★★★★☆
「どうやってなおすのかわからないものを、もう壊しつづけるのはやめてください」
1992年、リオデジャネイロで開かれた地球環境サミットで、
こうスピーチした、12歳のセヴァン。
いま、29歳となり、母となった彼女がもう一度、地球のなおし方を訴えかけます。
福岡で合鴨農法をする農家の古野さんや
福井の有機野菜を育てる161人の"おばちゃん"たちをはじめ、
地球を一生懸命なおそうとする、
いえ、壊れかけている地球とともに、それでも一生懸命、生きて行こうとする人たちを
紹介しています。
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