『建築学概論』初恋と、家と、親と。
建築学概論
★★★★★
あのころにはわからない、焦がれ人の心と親心
“初恋ブーム”の背後のかすかな切ない気持ち
昨年の『サニー 永遠の仲間たち』に匹敵する、
いや、それ以上かも知れない感涙、韓国映画。
今年は本当に、2月の『王になった男』は皮切りに過ぎず、
建築学概論
★★★★★
あのころにはわからない、焦がれ人の心と親心
“初恋ブーム”の背後のかすかな切ない気持ち
昨年の『サニー 永遠の仲間たち』に匹敵する、
いや、それ以上かも知れない感涙、韓国映画。
今年は本当に、2月の『王になった男』は皮切りに過ぎず、
★★★★☆
愛、アムール Amour
★★★★★
WIN WIN ダメ男とダメ少年の最高の日々 (WIN WIN)
★★★★4.8
レスリング大好きな2人が輝く
小粒だけど、やっぱり大好きな映画
『リトル・ミス・サンシャイン』や『サイドウェイ』の、
フォックス・サーチライト・スタジオが製作。
冴えない弁護士とワケあり少年が、
レスリングという共通の愛するスポーツを通じて再生する、
ユーモアたっぷり、ハートウォーミングな物語。
大好きなタイプの映画です。俳優陣も、キャラも、セリフも好きですね。
仕事がなく金欠にあえぐ、弁護士のカイル(ポール・ジアマッティ!)は、
近所の資産家で1人暮らしのレオの認知症が進んだことを知ります。
レオには娘がいるというのに、行方知れず。ほかに身寄りもない。
高額な報酬を目当てにして、マイクは
レオの“後見人”Guardian になることに。
その際に、ちょっとしたウソをついてしまうのです…。
日本にもある成年後見人というものですね。
認知症や知的障がい、精神障がいなどで、財産管理や契約などの判断を自分でつけるのが難しい方々を 保護したり、支援するという制度。
日本では今、弁護士などの公的資格がなくても、一般市民もなれる“市民後見人”の養成もいわれていますが、報酬の問題って、難しい。
果たして、ボランティアでいいのでしょうか、という気もしています。
地方自治体に振りすぎだと思いますし…。
で。
ところが、
身寄りがなかったはずのレオを訪ねて、
レオの孫だという、ブロンドの少年カイルが現れます。
この子が何だか、ワケありふうで…。
★★★
★★★
認知症。自分だけ、家族だけが
抱え込まなくていい
精神科医・和田秀樹氏が原案・監督。
認知症を抱えた大学教授の父(橋爪功)と、
その跡を継ぐかのように育った娘(秋吉久美子)が、
アルゼンチンタンゴを通じて、家族の絆をもう一度、確かめ合う物語です。
なぜ、アルゼンチンタンゴか?といいますと
昨今、音楽療法は認知症ケアなどに取り入れられてきていますが、
アルゼンチンタンゴによるタンゴセラピーというものは、
当事者同士も
介護される側と介護する側も
介護者と医療者も
それぞれがペアになって、手と手をとり合って
呼吸をあわせて行います。
そのあたりが、とても象徴的であり
人と人、ということをまた思い起こさせてくれるキーになっているのでした。
また、この映画では、認知症の中でもとりわけレアな
「前頭側頭型認知症」が取りあげられていますし、
もう1つの重要なテーマ「介護離職」についても、
初めてふれられた映画かと思います。
うーむ、うーむと、介護をする家族の現実にうなりながらも、
それでも、ラストはすばらしい瞬間が待っていました。
そのシーンのために、観て!と言いたいくらいです。
★★★★★
住む世界が違っても、
最強になれるふたり
フランス国民の3人に1人が見た、という大ヒット。
ヨーロッパ各国でも絶賛、各賞受賞の嵐。
昨年、上映された東京国際映画祭では、グランプリと主演男優賞(写真の2人とも)
をW受賞。
ハリウッドリメイクも早々に決定。
ということで、
めちゃくちゃ楽しみにして、拝見しました。
冒頭の、はちゃめちゃで、衝撃的な、楽しい、ノリノリのシーンが、
そういうことでつながっていくとは!
震災以降、
絆とか、つながりとか、さかんに言われております。
どうも何となく、うさんくさいキャッチフレーズだな、と思っております。
すみません。
でも、実話をもとにした、
ユーモアたっぷりのこの映画には、
それらが、しかとあります。
現時点とりあえず、今年ナンバー1であることは間違いないです。
★★★★
7月14日(土)より ポレポレ東中野、銀座シネパトス、横浜ニューテアトルにて
夏休みモーニング・ロードショー、以後、全国順次公開
28(土)からはヒューマントラストシネマ渋谷でも上映
失われていくことばかりではない
目の前のあるがままの、母の姿を娘が撮る
映像作家・関口祐加さんの母、ひろこさんがアルツハイマー型認知症と診断されて2年。
その毎日の様子を撮影した動画は、YouTubeにアップされ、
のべ20万回ビュー(!)という再生回数になっているそうです。
その100時間以上におよぶ記録映像を
“喜・怒・哀・楽”の切り口で、新たに長編動画として編集しなおしたのが本作。
現在は、都内ほか一部地域でしか見られませんが、
これから全国各地で、関口監督の講演もあったりしながら上映されていくそうです。
まるで別人のように、開けっぴろげで明るくなった
アルツハイマーの、実母を撮る。
Twitterで、関口監督とこの動画の劇場公開を知ってから
楽しみでたまりませんでした。
私は、いわば昨年の『エンディングノート』のように
ジワジワ、ジワジワとクチコミされ、長いスパンをかけて、
日本じゅうに広がっていく1つのムーブメントになると確信しています。
だって、この作品もまた、
悩み、行き詰まる多くの方たちから、求められていたもののように思えますもん。
★★★★
4月28日(土)より全国ロードショー
2012春・縁(えん)をつなぐシリーズ第1弾
これから5月中旬ごろまでの間に、全5本ご紹介していきたいと思います。
まずは、もっともやっかいで濃い縁(えん)である、血縁=家族のお話から。
恍惚の人となった母の
海のような深い愛を知るとき
井上靖の自伝的小説「わが母の記〜花の下・月の光・雪の面〜」を映画化。
第35回モントリオール世界映画祭で審査員特別グランプリを受賞し、
その後も世界各国の映画祭に出品され、
公開前から海外で高い評価を受けている作品です。
ゴールデンウィーク必見の家族映画として、絶賛公開中です。
井上靖の分身、主人公の洪作を演じるのは、役所広司さん、
その母・八重に樹木希林さん、
洪作の三女・琴子には宮﨑あおいさん。
豪華キャスト共演ですが、なかでも圧巻なのは、何といっても樹木希林さんでしょう。
先日、日本外国特派員協会の記者会見での、アカデミー賞外国語映画賞についてのしゃれたコメントも話題になっていましたが
相変わらずうまい。
ご自身でも「認知症の方の役を演じられるのは自分しかいない」、
ぐらいの勢いでお話されているのもよくわかります。
ところで、この映画、
どこか、こそばゆくなるような感じがするのは、なぜなのでしょうか。
冒頭の、洪作と2人の妹(キムラ緑子、南果歩)の会話からしても、
早口なおしゃべりがさわがしく、そしておもしろく
昔、実家に何かと集まっていた大叔母たちの様子を思い出します。
はじまりからして、すでに懐かしいのです。
3世代の大家族、親と子のわだかまり、進む親の認知症。
わさび田や里山の風景もあいまって、
自分にとっての原風景に、あっという間に誘われることになりました。
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